憾満ヶ淵に位置する慈雲寺は、1654年に晃海大僧正によって創建された仏教寺院であり、日光山輪王寺の一院です。毎年7月14日には、祖先の霊を迎える盂蘭盆会の法要が行われ、地域の信仰と文化を色濃く反映しています。
本堂は1973年に再建され、白壁が特徴的で、阿弥陀如来と天海を祀っています。
秋には美しい紅葉が境内を彩り、多くの訪問者を魅了しています。
2024年の紅葉は例年通りの状況で慈雲寺付近は11月5日ごろが紅葉の見ごろと予想されています。
慈雲寺【じうんじ】憾満ヶ淵 日光山輪王寺
憾満ヶ淵の慈雲寺は晃海大僧正が建立した仏教寺院で、輪王寺の1院であり、輪王寺では毎年7月14日に盂蘭盆会の法要が慈雲寺で営まれています。
本堂は白壁で、1973年(昭和48年)に再建されたものです。創建時の建物は1902年(明治35年)の洪水で流失してしまいました。この本堂では阿弥陀如来と天海が祀られています。
山門の手前には、田母沢御用邸付近を散策中に大正天皇が詠んだ短歌を刻んだ御製歌碑があります。
「衣手も しぶきにぬれて 大谷川 月夜涼しく 岸づたひせり」
また、秋になると境内で美しい紅葉が見られます。紅葉の時期は奥日光よりも随分遅いため、奥日光の紅葉渋滞の影響は無く、ゆっくりと紅葉を観賞できます。
慈雲寺の案内板
慈雲寺 |
じうんじ |
日光山輪王寺 【世界遺産】 |
承応3年(1654)に、憾満ヶ淵を開いた晃海大僧正が創建し、阿弥陀如来と師の慈眼大師天海を祀ったお堂です。 当時の建物は明示35年(1902)9月の洪水で流失し、現在の本堂は昭和48年(1973)に復元されました。毎年7月14日に輪王寺により盂蘭盆会の法要が営まれます。 |
盂蘭盆会とは
盂蘭盆会(うらぼんえ)は、七月一三日から一五日まで行われる、祖先の魂を祭る日本の行事であり、一般的には「お盆」として知られています。
「盂蘭盆」という言葉は、サンスクリット語の「ウランバナ」の音訳で、「倒懸(とうけん)」を意味します。これは地獄の世界で逆さ吊りにされる死者への供養と信じられていますが、実際には祖先の霊が各自の家に帰って来ることを迎える行事です。
正月に帰ってくる祖先の霊は、死後に三十三年以上経って和御魂(わみたま)になった霊であり、お盆に帰ってくる霊は荒御魂(あらみたま)で、ホトケとも呼ばれ、怨霊的な性格が残っている霊とされています。
この違いはあるものの、どちらも祖先の霊であり、家族総員で迎えることが本来の意味です。正月の行事は神道的な要素が強く、一方でお盆の行事は仏教的な要素が強いとされています。
関東では七月にお盆の行事が行われますが、関西では八月一三日から一五日に行われることが一般的です。
遠くに慈雲寺の山門が見えてきました。
慈雲寺の山門です。
慈雲寺の本堂です。
かなり新しい印象です。
本堂の奥に見えるのは化け地蔵です。
慈雲寺へのアクセスと駐車場
憾満ヶ淵の慈雲寺を紹介しましたが、サイト内の化け地蔵の記事に駐車場の詳細情報が記載されていますので、こちらが大変参考になります。憾満ヶ淵まで歩いて50秒の駐車場情報も載っています。参考にしてください。
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周辺のおすすめスポット・施設
慈雲寺の近くのスポット・施設を紹介します。
霊庇閣
霊庇閣は、慈雲寺本堂から上流に位置しており、憾満ヶ淵を見下ろす場所にあります。この霊庇閣は、対岸の巨岩の上にあった不動明王の石像に護摩供養を取り行うための護摩壇でした。
化地蔵